不動産を売却する際、できれば高く買い取ってくれる業者を選びたいものです。ですが査定をされることは分かっていても、査定の内容についてはよく分からないまま、不動産業者のいうままの価格で売却してしまうという人は少なくありません。もちろん新築とは違い、中古物件の扱いなので購入価格よりも低めの金額になることは仕方ありませんが、業者によっては希望する金額で買い取ってくれることもあります。そこで買取を依頼した際に行われる査定について、知っておきたいポイントと注意点を詳しくご紹介します。

不動産の査定には2種類ある

不動産を売却したいと考えている方の中には、インターネットで調べたという方も多いのではないでしょうか。住んでいる地域や築年数などを入力するだけで、すぐに査定金額が算出される点ではお手軽ですが、あくまでも机上の数値なので「机上査定」もしくは「簡易査定」と呼ばれます。ただしこの査定での金額はあくまでも一般的な数値であり、実際には不動産を見てもらってからどの不動産会社に買い取ってもらうかを決める必要があります。実際に訪問して家の中や外を細かく見てもらうため、こちらは「訪問査定」と呼ばれます。

不動産会社選びにはどちらの査定を依頼すべき?

買取を依頼する不動産会社を選ぶ場合には、机上査定を依頼した方が早く対応してもらえます。訪問査定はより現実的な買取価格が算出できるメリットがありますが、金額が出るまで時間がかかるため、複数の不動産会社に依頼すると買取をお願いするのがかなり先になってしまいます。机上査定である程度依頼する不動産会社を絞り込むか、目星を付けた不動産会社にすぐ訪問査定を依頼するかは、時間の猶予があるかどうかで判断しましょう。

不動産査定でチェックされる6つのポイントと注意点

不動産の査定は、基本的にはチェックされるところに差はありません。基本的にどういったことが査定に関わってくるのか、また注意しておきたいことを詳しくご紹介します。

ポイント1.築年数

家の価格は築年数で決まるといっても過言ではありません。建物には法定耐用年数があり、木造は22年、鉄筋コンクリートは47年と定められています。そのため、築年数20年を超えた建物の価値は一気に下がってしまいます。築30年の家は土地のみの価格で取引されます。

ポイント2.家の内装

内装や間取りも査定に大きく関わってきます。壁紙の汚れやはがれがないかどうか、また雨漏りがないか、シロアリの被害がないかどうかもチェックされます。さらに水まわりの設備、劣化状況も査定に大きく関わってきます。グレードの高いキッチンや床暖房など最新の設備があれば査定が高くなることがあります。

ポイント3.家の外装

屋根や壁の劣化状況もチェックされます。破損箇所がないか、家全体に傾きがないかどうかも査定に影響します。内装・外装共に修繕が必要な場合には対応を求められることもあります。ただし買取の場合は、そこまで厳しくいわれることはほとんどありません。買取の後にリフォームを行ってから販売するためです。

ポイント4.土地の状況

査定では家と土地は別々になるため、土地の状況もチェックされます。広さや形、日当たりや風の流れなどもチェックポイントになります。

ポイント5.周辺環境

利便性についても査定に関わってきます。駅に近かったり、小学校中学校が近い、買い物に便利な地域にあったりする土地だと査定も高くなります。

ポイント6.家の権利者の確認

相続した場合、家の権利者と売主が違うことがあると買取ができないため事前に確認されます。買取を依頼する前に、権利書の名義変更をしておく必要があります。また古い家では境界があいまいなことも多いので、事前に測量図を用意しておくとスムーズです。