新築物件と違い、中古物件はなかなか売れないというイメージをお持ちの方も多いかもしれません。ただ、最近では中古物件を購入する人も増えています。需要があることから、物件によっては高額での売却が可能な場合もありますが、中古物件だからこそ売却の際には注意が必要となります。そこで知っておきたい中古物件の売却時に知っておきたいこと、注意点について詳しくご紹介します。

中古物件を売却する際に知っておきたい査定に関わるポイント

中古物件とは、「人が住んでいたことがある」「築2年を経過した」物件のことです。ただし人が住んでいなくても建築から2年が経過すれば中古物件となります。新築の場合は家自体も設備も新品ですが、中古物件の場合は以下のことが売却時に影響します。

築年数

中古物件の査定では築年数が大きく関わってきます。住宅ローン減税の対象となるのが築20年以内であること、家の価値が築20年~25年~とほぼなくなることを考えると、築浅の物件の方が有利になります。家の状態によっては築30年以上の物件でも購入を希望する人はいないわけではありません。それでもそういったケースはまれだと考えておきましょう。

耐震基準をクリアしているかどうか

2000年に新しく耐震基準が設けられたため、1981年の耐震基準は旧基準とされています。旧基準の建物の場合は築35年が経過しているため、建物の価格はほぼ0となっているのが現状です。地震が多発している昨今、耐震基準をクリアしていることはもちろんですが、地震に強い家かどうかも査定に大きく影響します。

間取りがシンプルかどうか

中古物件を購入する人は、リフォームやリノベーションを前提に考える人も多いため、間取りも査定に影響します。こだわった造りの家の場合、間取りを変えることが大変になるためニーズとしては低めです。

立地

物件の場所や周辺環境も査定に大きく関わってきます。日当たりが良くても風通しが悪かったりすれば問題ですし、日差しをさえぎるような大きな建物がないかどうかも査定の重要なポイントです。

周辺環境

交通の便や学校、スーパーなど日常生活に関わる環境の良さも査定に関わります。今の状況はもちろん、今後大きな道路が通る予定などがあればそういった情報も査定に影響すると考えておきましょう。

家や設備の劣化状況

経年で家や設備は劣化します。もちろん購入する人はリフォームを前提に考えていますが、それでも対象は少ない方が購入につながります。劣化状況に合わせて修繕やリフォームをしてある物件だとニーズは高まります。

中古物件を売却する際にしておきたい3つのこと

中古物件をスムーズに売却するためにも、以下の3つは売却前にしておくことをおすすめします。

1.明らかにわかる箇所は修繕しよう

買い手側の立場にたって、家の中をチェックしてみましょう。障子や壁紙の破れやはがれは目立つため、放置しているとイメージダウンにつながります。見栄えを良くするためにも、売却前に修繕しておくことをおすすめします。

2.住宅診断士のチェックを受けよう

シロアリなど家の内部に不具合があると、査定に関わるだけでなく修繕費用もかかってしまいます。住宅診断士によるインスペクション(建物状況調査)を受けておくようにしましょう。

3.瑕疵保険に加入する

中古物件の売買のトラブルで最も多いのが、入居後に判明した家の不具合に関わるものです。これは中古物件特有のトラブルといえます。中古物件の売却では、瑕疵担保責任を売主が負う義務があるため、保険に入っていないと負担が大きくなります。保険に入っていれば購入する側も安心ですので、売却前に検討することをおすすめします。